Parallel stories.

(〜略)そのとき、交渉中の女性ウェイターが筆記中の用紙を足下に落としてしまった。僕がそれをとろうとしたとき、あたりまえの流れで彼女もそれを取ろうとした。その瞬間すべてがスローになった。彼女の柔らかい唇がぼくのそれにふれた。
「え…?」
何がおこったのか直ぐにはわからなかった。しかしまもなく事実が僕にその意味を告げた。
「コイツ…僕に気があるな」
次は僕の番だと感じた。あえて彼女の足下にもっていた何かを落とした。そして、
今度は積極的にぼくからせめた。彼女はそれに答えてくれた。
ぼくはそこで耳打ちする。
「おねがい、みのがして」
彼女はこう答えた。
「だめよ」


なにが凄いのか、今になってそれがわかる。かなり鮮明に夢を記したからではない、忘れぬうちにそれを書き留めようとした僕自身のすがただ。

後書き
・かなり鮮明です。
・女の子はアタリです。

何をひきがねにこんな夢を見たのだろうか―-。まいいや、悪い夢じゃなかったから。